身辺雑記

「ファイアーエムブレム」手ごわいシュミレーションの攻略本について語る。あるいはゲームの愉しみ方について。

さて、今日は僕の手元にある、思い出深い1冊の攻略本について、語りたいと思います。

その攻略本の名は、「ファイアーエムブレムタクティクス」。

※なお購入リンクを貼っておくが、絶版なので入手したい場合は、プレ値覚悟で、中古を探すしかない。(1991年発刊当時:定価680円)

「ファイアーエムブレムタクティクス」とは?

「ファイアーエムブレムタクティクス」は、ファミコン版「ファイアーエムブレム」の攻略本である。

▲ファミコン版「ファイアーエムブレム(暗黒竜と光の剣)」のパッケージ(amazon.co.jpより)

奥付を見ると、発行情報は、こんな感じだ。

・定価680円
・1991年3月15日初版発行
・著者:梅崎隆夫
・発行:株式会社新紀元社
・協力:任天堂

新紀元社? もしかすると、TRPG好きや、古くからのボードゲーム愛好家たちはご存知かもしれない。

出典:Role&Rpll 公式サイトより

そう、我らがアークライトが編集している、テーブルトークRPGの専門誌「ロール&ロール」の出版元だ!

どうです? アナログゲーム勢のみなさんも、興味湧いてきませんか??

「ファイアーエムブレムタクティクス」のクールなところ

「ファイアーエムブレム」はご存知、任天堂のシュミレーションゲームで、人気シリーズだ。

中世ファンタジー世界を舞台とし、操作するユニットが美男・美女で、それぞれキャラクタ付けされている。遊んでいるうちに、肩入れするキャラクタが出てきて、好きなキャラクタは、前線に送り込み、集中的に育ててしまう。

実をいえば、ファミコン版「ファイアーエムブレム」発売当初は、シュミレーションゲームといえば、ウォーシュミレーションか、歴史モノ。ユニットといえば、戦車か足軽で、個性は殆どないと言っても過言ではない。

ましてや、ここまで美男・美女となれば、言わんをや。

ユニットに個性を持たせたのが「ファイアーエムブレム」の白眉な点だったのである。

ところが、この攻略本はその点を逆手に取ったことで、とってもクールな紙面となっている。(ここから先、ディスっているように聞こえるかもしれない表現があるが、ほんとうに好きなので、具体的に書いていきたい)

「ファイアーエムブレムタクティクス」の紙面の例

何がクールなのか。

紙面を見ていただきたい。

紙面には、ゲーム画面は一切登場しない。

マップは手書き、ユニットはシンプルに文字で表現されている。

正直に言うと、「地味」のひとことに尽きる。

また、1章(ステージ)ごとに攻略するつくりになっている。各章の冒頭ページには、その章のイメージイラストが描かれているのだが……、

公式イラストでは、当然ない。

しかしである。よく見ていただきたい。

1章(ステージ)ごとに、マップイラストが(たぶん)本書独自に起こされている。また、重要な部分は個別にユニットの配置図まで描かれ、攻略されている。これは結構な労力だと思う。

そして著者独自の戦略が、文字で章ごとにビッシリと書かれている。読み物としても面白い。具体例を挙げよう。

マップ3.の進行ルートは2つ考えられる。平原部を西に進み、山あいの砦を通って城に向うルートと、スタート地点から北上して、渓谷を通るルートである。(中略)

つまり、山あいの道は「守るに易く、攻めるに堅い」という”いくさ”の教訓を応用するわけだ。

「ファイアーエムブレムタクティクス」第3章 デビルマウンテン攻略ページより

こんな感じで、著者独自視点の攻略が、繰り広げられる。

「”いくさ”の教訓!!」、この一文だけで、僕はしびれました。

個人の偏った攻略法の見える楽しさ

著者、著者、と先ほどから言っているが、この攻略本は1人の著者の手で書かれたものだ。もう一度、冒頭の奥付の説明を見て欲しいが、このように個人の著者名が書かれている攻略本は珍しい。

書かれていても、「●●攻略組」のようなチーム名だ。

「ファイアーエムブレム」は、冒頭に書いたユニットの育て方しかり、戦略の方法しかり、攻略方法は千差万別だ。

だからこそ、個人の偏った意見というのは、楽しい。

「やっぱり、そういう戦略とるよね!」とか、

「あ、あなたはそう攻略したのね。僕は違うけど!」

と、顔の見える個人だからこそ、茶々が入れられる。

そして、なによりこの紙面の作りは、ゲーム画面を貼り付けた従来の攻略本に対して、少し大人っぽさを覚えて、とてもクールに感じられたのだ。

<巻末の著者独自解釈の人間関係図や、著者のエンディングの感想など、読み物としても最高! 万人にはオススメできないし、プレ値(ちなみに定価:680円)になってしまうが、好きそうなひとは、覚悟を決めて、どうぞ>

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