ボドゲの作り方

ボードゲームの作り方(モックアップを作ろう)【2020年版】

かえる君
かえる君

師匠! 引き続き、ボードゲームの作り方の話題ですね。

うむ。
今回は、モックアップ(ゲームのテスト版)づくりじゃ。

うさぎ師匠
うさぎ師匠

今回語るボードゲームの作り方の工程について

今回は、ボードゲームのほんとに最初の部分であり、肝の部分、モックアップ(試作品)づくりです。

先日の記事であげたスケジュール表でいうと、この最初の赤い網掛け部分です。

時期 工程
4月上旬 ・アイデア出し
4月上旬 ・フレーバー決定
4月上旬 ・メカニクス構築
4~8月中旬 ・テストプレイ
5月~8月中旬 ・デザイン
6月~7月中旬 ・ゲームマーケット出展申込
7月中旬 ・当落発表
7月下旬 ・ゲームマーケット出展料振込
7月下旬 ・印刷所見積依頼
8月上旬 ・印刷所発注(カード、ボード、説明書、パッケージ)※早割
8月中旬 ・コンポーネント選定
9月中旬 ・ゲームマーケットカタログ原稿〆切
10月中~下旬 ・印刷料金支払い & 印刷物納品
10月中旬~ ・箱詰め、袋詰め
10月中旬~ ・宣伝
10月下旬 ・「出展者証」 & 「参加の手引き」到着
11月中旬 ・ゲームマーケット秋 当日!!
11月中旬~ ・委託販売

今回のモックアップづくりと、その後に続くテストプレイは、ゲームの面白さを決める本当に大切な作業なので、心して行いましょう。

あなたのボードゲームの作り方は、「フレーバー」から? 「メカニクス」から?

面白いゲームの作り方

「モックアップ」と書きましたが、ようはゲームのテスト版を作りましょうと、いうことです。

どうせなら、テスト版でも面白いものを作りたいですよね。その面白いゲームを、どう作るのか。

それは、僕も知りたい!!

まあこれだけでは、記事が終わってしまうので、一般論としての考え方をお伝えしましょう。

もっと詳しく知りたい方は、次のような書籍も勉強になります。

ボードゲームの作り方を知りたいあなたに、おすすめの書籍

■「ボードゲーム デザイナー ガイドブック 〜ボードゲーム デザイナーを目指す人への実践的なアドバイス」(トム・ヴェルネック著、小野卓也訳)

「ドイツ年間ゲーム大賞」の設立メンバーによる実践本、世界的なロングセラーである。翻訳は有名なボードゲーム紹介サイト「Table Games in the World」の小野卓也氏。
「ゲームの構成要素の解説」、「制作に対する考え方」だけでなく、「出版社との付き合い方」など、書かれていて実践的だ。
ゲームの仕組みや要素について、凄く基礎的なところから書かれているので分かりやすい。既知のことも多いと感じるかもしれないが、このように言語化され、体系化されているものを血肉になるくらい深くインプットしておくことは、壁にぶちあったった時に、空気を吐くように知恵が湧いてくるので、重要なことと言える。

■「ダイスゲーム百科」(ライナー・クニツィア著、正田謙訳) 

ボードゲームデザイナー、ライナー・クニツィア氏による著作。クニツィア氏といえば、「モダンアート」、「ヘックメック」、「ケルト」、近年では「ドイツ年間ゲーム大賞2019」にノミネートされた「ラマ」など、名作を多く手掛ける名デザイナーである。
この本には、140ものダイスゲームのルールが掲載されている。
ゲームの制作方法について触れているわけではないが、ダイスというありふれたコンポーネントで、こんなにも多種多様なゲームが作れるのだ、という驚きを知ってもらいたい。

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■「すばらしきパーティジョイの世界」(坂本犬之介著) 

実は過去に、日本国内でも子供を中心にボードゲームが流行していた。それが80年代に一世を風靡した「パーティジョイ」シリーズである。本書には、全135タイトルが網羅されており、写真も撮りおろしと気合の入れようが違う!
「冒険」「日常」「ミステリ」など、テーマで分類され紹介されているので、ゲームのフレーバーに困ったときに捲ると、参考になる。
また、フルカラーで写真も多いので、読み物としても楽しい。

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「フレーバー」と「メカニクス」

さて、随分書籍の紹介で分量をとってしまいましたが、ここからはボードゲーム創作において、よく話題となるテーマを少し、紹介したいと思います。

あなたが、ボードゲームを作ろうとする際に、詰めていこうと思うのは何ですか?

音楽業界では、楽曲を作る方法として
・詩から先に作る「詩先(しせん)」
・曲から先に作る「曲先(きょくせん)」
と言う、言い方があります。

ボードゲーム創作においても、似たような考え方があります。

それが「フレーバー」から先に作るか、と「メカニクス」から先に作るか、です。

その前に、「フレーバー」と「メカニクス」について、説明しましょう。

「フレーバー」とは

「島を開拓する」「ゾンビから逃げる」「神殿を建築する」「鉄道を繋げる」といった、そのゲームが持つテーマのこと。ユーロゲームにおいて重要視される要素のひとつで、フレーバーが一致したゲームは臨場感を与え、ルールの理解を助け、プレイ感覚を向上させる。

「するめデイズ」様アナログゲーム用語集より

「メカニクス」とは

システムの機械的構造。たとえばデッキ型ゲームは「各自が別個の山札を有し、獲得したカードは捨て札にし、山が尽きたら捨て札をシャッフルして新規の山札を作る」というメカニクスになっている。

「ゲームマーケット2020春 カタログ」ボードゲーム用語辞典より

「フレーバー」の方の説明は、ゲーム制作サークル「するめデイズ」様のサイトから引用させていただきました。簡単に盛り上がるカードゲーム「たのめナイン」などを作っているサークルさんです。

あなたのボードゲーム作り、「フレーバー」から? 「メカニクス」から?

まるで、某風邪薬のCMのようなタイトルですが、皆さんがゲームを作ろうとした場合、どちらからになるでしょうか。

もちろんどちらからでも、問題ありません。

ただ、最終的に「フレーバー」と「メカニクス」がしっかりと絡み合っているものが、ゲームとしては優れていると、言われています。

例えば、書籍の紹介をしたクニツィア氏の代表作「モダンアート」を、例に挙げましょう。

「モダンアート」の「メカニクス」は、次のようなものです。

【「モダンアート」のメカニクス】

・手番のプレイヤーは、手札から場にカードを出す。
・全プレイヤーは、そのカードに対して数字を宣言する。
・最も高い数字を言ったプレイヤーは、そのカードを獲得する。
・だたし、その代償として、プレイヤーごとに蓄えられた点数から、先ほど宣言した数字分を差し引く必要がある。
・規定の回数その行為を繰り返し、ラウンドが終了する。
・ラウンド終了後は、場に出されたカードのカテゴリ別に数を数え、数の多いカテゴリのカードごとに、高い点数がつけられる。

・プレイヤーごとに、獲得したカードを返却し、代わりに先ほどつけられた点数を得ることができる。

まあ、ルールをご存知の方もいらっしゃると思うので、もしかするとピンと来ないかもしれませんが、この文章を読んだだけでは、いまいち、何をしたいゲームなのかが分かりません。

ここに、「人気になる画家を予想して、オークションで安く買って、その後、高く売却しよう!」と、いう「フレーバー」が、乗っかるとどうでしょう。

【「モダンアート」に「フレーバー」が乗っかった場合のルール説明】

・手番のプレイヤーは、絵画を出品する。
・全プレイヤーは、その絵画の購入したい金額を、宣言する。
・最も高い金額を宣言したプレイヤーが、その絵画を獲得できる。
・だたし、その代償として、そのプレイヤーの貯金から、先ほど宣言した金額を、支払う必要がある。
・規定の回数その行為を繰り返し、ラウンドが終了する。
・ラウンド終了後は、出品された絵画の画家ごとに数を数え、数の多い画家の絵が人気だったということで、高い金額で売却できる。

何をやるかが、凄く分かりやすくなりましたね。

2番目の
「全プレイヤーはそのカードに対して数字を宣言する」という行為が、
フレーバーが乗っただけで
「絵画の購入したい金額を宣言する」と、言うことに変わります。

これにより、プレイヤーがプレイするに当たって、見通しがよくなっています。

・「この絵画は人気になりそうかな」
・「どのくらいの金額で購入すれば、儲かりそうかな」と、
判断がしやすくなります。

また、「ごっこ遊び」の側面も加わりました。

・「この画家、いま人気ないんだけど、絵柄が好きだから、買っちゃおうかな」
なんて、新しい楽しさも出てきます。

このように、「フレーバー」と「メカニクス」が絡み合うと、爆発的にゲームが楽しくなります。
逆に、「フレーバー」を決めた場合、その「フレーバー」に合わない行為をプレイヤーにさせるようなことは、避けるべきでしょう。

例えば、「モダンアート」のルールに、「すごろく」の要素が加わったら、どうでしょう。

・「絵画を購入したあと、ダイスを振って、出た目の数だけ先に進める」

急に、何をやっているのかが、よく分からなくなりますね。

まとめ

・ボードゲームの要素として、「フレーバー」と「メカニクス」がある
・「フレーバー」と「メカニクス」どちらから作っても良い

・「フレーバー」と「メカニクス」が絡み合っていることが大切
・「フレーバー」と「メカニクス」が絡み合うと、プレイヤーが、ゲームを理解しやすくなる。
・「フレーバー」に合わないような行為をプレイヤーにさせると、急に混乱する。

次の記事では、テストプレイについて触れたいと思います。

よければ、次回の記事も、お付き合い頂ければ幸いです。

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