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【コラム】ドラゴンクエストⅢ 開発秘話ーロトの伝説を作るための伝説を語る

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1988年にエニックス(現スクウェア・エニックス)から発売された『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は、今なお多くのファンに愛され続けるロールプレイングゲーム(RPG)である。この作品は、シリーズの中でも特に人気が高く、後のRPGに多大な影響を与えた。今回は、このゲームの開発背景や技術的挑戦を掘り下げていく。

1. 開発の背景とチーム

『ドラゴンクエストIII』の開発は、1987年1月に始まった。開発チームは、前作『ドラゴンクエストII』の成功を受けて、さらなる進化を目指した。この時期、堀井雄二氏はゲームデザインやシナリオを担当し、鳥山明氏がキャラクターデザインを手掛け、音楽はすぎやまこういち氏が担当した。これらのクリエイターたちが集まり、独自のゲーム世界を築いていくことになる。

開発の初期段階では、ストーリー構想が2月までに完成し、その後、エジプトへの取材を行ったことが特筆すべき点である。堀井氏はエジプトの文化や神話からインスピレーションを受け、特に「勇者ロト」の伝説を基にしたストーリー展開を考案した。当時、この取材についてTV放送をしていた記憶がある。内容まで覚えていないのが悔やまれるが、このようなリアルな取材が、ゲームの世界観やキャラクターに深みを与えたに違いない。

エジプト取材の影響

エジプト取材に関して堀井氏は、「実際に現地の遺跡を見て、神話や歴史を体感することで、ゲームにリアリティを持たせた」と語っている。この取材を通じて得た経験が、ストーリーやキャラクターの造形にどのように影響を与えたのだろうか。

件のTV放送で朧げに覚えているのは、ピラミッドを訪れた様子だ。(中が暗くそれに驚いていたように思う)当然イシスのピラミッドダンジョンへの影響はあったに違いない。

また神話の影響もありそうだ。エジプトには、太陽神ラーが夜になると邪悪な蛇神アポフィスと戦うという神話がある。下の世界アレフガルドが明けない夜となっていることは、ここから来ているのかもしれない。

2. ゲームシステムの革新

本作で初めて導入されたキャラクターメイキングシステムは、RPGにおける革新の象徴である。プレイヤーは職業や性別を自由に選択でき、最大4人のパーティを組むことが可能になった。このシステムは、プレイヤーに多様な戦略を提供し、ゲームプレイの自由度を大幅に向上させた。

キャラクターメイキングの裏側とWizの影響

このキャラクターメイキングシステムの開発において、堀井氏は「プレイヤーが自分自身の分身を作り上げる感覚を大切にした」と述べている。

職業には『Wizardry』からの影響が見られる。たとえば、戦士はWizardryにおけるFighter、魔法使いはMageと共通し、僧侶はPriestに似ている。軽装でも強い武闘家は「Ninja」だろうか。
そう考えると当初のファミコン版の職業には含まれていない盗賊が、後のリメイクで加わったのは感慨深い。宝箱の罠を外すことでしか強い装備品が入手できないWizardryにおいて、パーティに欠かせない職業(クラス)は、Thief(盗賊)だからだ。

3. ストーリーと世界観

物語の構成にも工夫が凝らされており、『ドラゴンクエストIII』は前作までの物語と密接に関連している。特に、「ロトシリーズ」として知られる三部作の完結編として位置づけられ、主人公が父オルテガの遺志を継いで魔王バラモスを倒すために旅立つという設定が、感動的なストーリーを生み出した。

ストーリーの感動的な要素

物語の中で、主人公が父オルテガの遺志を継ぐ過程は、プレイヤーに深い感動を与えた。堀井氏は「感情移入できるストーリーを作るために、キャラクターの背景をしっかりと描くことが重要だ」と語っている。

オルテガは、プレイヤーの父として強い影響力を持つキャラクターであり、彼の存在が物語の核をなす。プレイヤーは、父の偉大な足跡を辿りながら成長していく過程に感情移入しやすくなっている。物語が進むにつれ、プレイヤーはオルテガの過去や彼が成し遂げた偉業に触れ、感情的な絆を築くことができる。

4. 技術的な挑戦と制約

開発中には技術的な挑戦もあり、特に当時のハードウェア制約の中でどれだけ多くの情報を詰め込むかが課題であった。ドラクエ3の容量は、たったの256KB! 開発当初はヨーデル風の専用BGMのあるスイス風の村があったが、容量の関係で開発段階で村もBGMも削除されたという。

制約の中での工夫

この技術的制約を乗り越えるために、開発チームは様々な工夫を凝らした。具体的には、データ圧縮技術や効率的なプログラミング手法を導入し、限られたメモリの中で最大限の情報を詰め込むことに成功した。堀井氏は「制約があったからこそ、逆に創造性が刺激された」と語り、困難を乗り越えた先にある達成感を感じていた。

このような挑戦が、ゲームのクオリティを高め、プレイヤーにとって満足度の高い体験を提供する要因となったのである。

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5. マーケティングと社会現象

発売前には大規模なプロモーションが行われ、多くのメディアで取り上げられた。特に発売日には全国各地で行列ができた。堀井氏は「こうした反響は想像以上だった」と振り返り、多くの人々がゲームを楽しむ姿を目の当たりにしている。

そんな『ドラゴンクエストIII』は、日本国内外で高い評価を受け続けており、今なお多くのファンに愛されている。

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