※本記事は、過去に別ブログにて作成したものを再構成したものになります。
目次
1991年夏。FFの4作目がついに登場!
「ファイナルファンタジー」シリーズ全作解説4作目!
発売は、1991年7月。いままで比較していた「ドラクエ」の次回作(5作目)は、このときまだ開発中です。
ハードをファミコンからスーパーファミコンに移して、僕らが待ち望んでいたFFの4作目が発売しました。
この年の夏は、熱かった!!
「ファイナルファンタジーⅣ」は、もはやゲームではない、映画だ!
しびれるオープニング。主人公が略奪者!?
ゲームをスタートすると、急に飛空艇5機が隊列を組んで飛行しているところから始まります。
シーンは飛空艇内部に移動し、主人公であるセシルがその部下たちに、詰め寄られるシーンから始まります。そこから、主人公たちが「赤い翼」と呼ばれる兵団であること。そして、一方的な軍事力で小国に対して略奪を行った帰りであることが読み取ることができます。
え、主人公が略奪!? 主人公=善という単純な構図でないということに、しびれるオープニングです。
「FF4」は、シリーズの中でもいまなおキャラクター人気が高い作品です。それはドラマチックな物語の中でのキャラクターの行動を追体験し、その内面が見えてくることで、その魅力に惹かれていくのでしょう。このオープニングでも、部下の前では職務に忠実であろうとしながらも、恋人ローザの前では、その欺瞞に悩む主人公セシルの姿が描かれています。プレイヤーは、一気に物語に引き込まれます。
「ファイナルファンタジーⅣ」は、光と闇の対立がテーマ
本作には「光」と「闇」の対立が、テーマとして強く打ち出されています。
印象的なのは、セシルが、試練の山にて、かつての暗黒騎士の自分と戦い、光の騎士パラディンとなるシーン。このシーンは、実際にプレイヤーがコントロールするバトルが始まり、イベントとしても熱く説得力のある演出が行われていました。まさに「光」と「闇」の対立構造!
その一方で、闇を振り切れない者もいます。
そう「裏切者」カインです。
カインといえば、セシルの盟友として軍事国家バロンで共に戦い、ゲーム内でもパーティを組んで戦う仲間です。ところが、これが裏切る、裏切る。幾度となく裏切るイベントがあるので、「またか!」とプレイヤーは呆れることでしょう。そのカインも、自分の弱さを抱えて孤独に生きる闇に振り切れない人間であったことが、だんだんと分かっていくのですが。。。
でも、裏切りすぎだろう!
ドラマチックな要素として、恋愛も! 音楽がそれを強く印象付ける!!
ドラマチックな物語を彩る要素として、恋愛も語られます。そこに、音楽が効果的に使われています。
セシスと、その恋人ローザとのシーンでは、BGM「愛のテーマ」が必ず流れます。
出典:ゲームCHぶろんくす様・動画
「ファイナルファンタジーⅣ」は、スーパーファミコンになって大きく変わった!
飛空艇の疾走感を見よ!
スーパーファミコンになったことで、グラフィック面での向上がありました。衝撃的だったのは、飛空艇に乗った際の疾走感です。
ゲーム情報誌で事前情報として、語られていたのですが、写真であれを見てもイマイチよく分かりません。
プレイしてみて、「わ! なにこれ!?? レースゲーム!???」と思いましたよね。その疾走感たるや!
ATB(アクティブ・タイム・バトル)の発明
もうひとつ、「ファイナルファンタジーⅣ」で語らなければならないのは、戦闘システム。
「ATB(アクティブ・タイム・バトル)」は、リアルタイムで戦闘が行われるシステムです。いまでこそ、戦闘にアクション性のあるRPGは多くありますが、当時RPGといえばドラクエ式のターン制のバトルしかありませんでした。(急に、横スクロールアクションになる変わり種はいくつかあったものの)
そこに新風を巻き起こしたのが、このATB。リアルタイムなので、敵はこちらがコマンドを選択している際も、攻撃してきます。早く選ばないと、どんどん攻撃してきます。強烈な魔法には詠唱の時間がかかるので、待ち時間がハンパないものも。
最強黒魔法「メテオ」は、10ターン(!)も発動まで待たされます。ただ、確実に敵全員に9999のダメージ!