- 人数:3~6人
- 年齢:8歳以上
- 時間:30分
- 制作: ジャン・ルイ・ルビラ
- こんな方におすすめ:「将棋」や「オセロ」のように勝敗のつくゲームしか知らない方、創作畑の方、木村拓哉好きの方
師匠~。聞いて下さいよー。
彼女が最近冷たいんです。
あの重ゲーをやってくれない彼女じゃな。
まさか、無理やり遊ばせたんじゃなかろうな!
※詳しくは「フルーツジュース」の回を参照
違いますよ! さすがにそんなことはしません。
理由が分からないんですよ!
ボクとしては、また、付き合いたての頃のような熱い恋愛がしたいんです!!
そんなのは、勝手にやっとれ!
と、言いたいところじゃが、うってつけのゲームがあるぞ。
今回は遊ぶだけで、恋に落ちてしまうフランスのゲームじゃ。
目次
物語とフレーバー
『DiXit(ディクシット)』とは、ラテン語で「(彼が)言う」の意味で、フランスでは根拠なき主張を揶揄するときに使う言葉です。 簡単なルールで、メルヘンチックなカードイラストと、かわいいウサギコマを使って老若男女で楽しく遊べる、コミュニケーションパーティゲーム。
HobbyJapan公式ページより
コンポーネント
見慣れない大きめのカードには、どれも夢の中のような奇妙なデザインのイラストばかり
「ディクシット」を広げたときに、まず目に飛び込んでくるのは、なんと言ってもそのカードのイラスト!
カードといえば、トランプしか知らなかった僕らにとっては、そのカードサイズは大きめで、少しリッチな気分になったものです。
そのカード群に書かれたイラストを見て、おったまげました。
まるで、みんなのうたの往年の名曲「メトロポリタンミュージアム」を彷彿とさせるような、すこし悪夢っぽい奇妙なイラストが、描かれたカードが84枚!
このイラストにタイトルをつけるゲームなのですから主役は当然このイラスト。
カードサイズが大きいほうがイラストが大きく見えて迫力満点! そう! 大きさには、理由があるのです。
また、得点をつけるためのコンポーネントも一風変わっています。
箱を開くと、そこには上げ底で立体的になっているボードが、箱と一体化して入っています。つまり得点をつけるために、この箱を使うというわけです。
箱を空けると、そこには得点ボードが! コマはウサギです。
プレイ感
そりゃ、木村拓哉もハマるわ、これは! もちろんボードゲーム初心者も!!
実はこのゲーム、木村拓哉さんがプライベートで遊んでいる、というのをメディアでよく取り上げられているのを見かけます。
「ディクシット」は、木村拓哉さんが一押しするほどの、魅力があるということです。
では、ルール説明。
親が自分の手札の中でカードを1枚、タイトルを宣言して、裏向きに場に置きます。
ほかのプレイヤーは自分の手札から、さきほ親が宣言した、タイトルに見合ったイラストのカードを同じように裏向きにして場に置きます。
(自分が、タイトルにそぐわないカードしか持っていないと思っても、無理やりこじつけて、1枚出してください)
カードがすべて置かれたところで、置かれたカードのイラストを見てみましょう。「さあ、どれが親が置いたカードかを当てましょう」
どれが親が出したカードかを当ててもらいます。
とっても、簡単でしょう。でも、実際遊んでみると、そりゃ木村拓哉もハマルわ、これは! と思う部分があります。
タイトルを発表することへの快感。ディクシットは恋愛と=(イコール)のボードゲームだった!
「ディクシット」の面白さの中心は、親のカードがどれかを当てることでは、ありません。
実際遊んでみると分かるのですが、自分が親になった際に、自分のカードのイラストからタイトルを発表するときに、ある種の感情が巻き起こります。
- このタイトルで、当ててもらえるかな(心配)
- もっとウケを狙ったら、笑ってもらえるかも(期待)
- すごいウケそうなの思いついちゃった(妄想からの興奮)
- 当ててもらえた! 私と同じ考え方なのね(共感)
- すごい嬉しそうにコメントしてくれてるし(驚喜)
いま書いていて思いついちゃったのですが、これは何かに似ています。
そう、恋愛初期の感情の動き方です!!
それが証拠に、さきほどの文章の冒頭に「あのひとに」とつけてみましょう。
ほら、なんか恋愛っぽくないですか。
これを、さらに押し進めると、こうなります。
- こんな私のこと、好きになってもらえるかな(心配)
- うーん、この服だったら、カレに喜んでもらえるかも(期待)
- カレと目が合った。きっとカレも私のことが好きなのね!(妄想からの興奮)
- しかも、私と同じ映画が好きなの!?(共感)
- え。カレも私のことが好きなの。両想いじゃん。どんだけ~~!(驚喜)
ね。まったく一緒でしょ。
「ディクシット」が作られたのは、フランスの 「ibellud(リベリュー)」と いう会社です。フランスといえば、恋人たちの国。
この一見、的外れそうな分析、一概に当たっていないとは言えないかもしれませんよ。どんだけ~~!